おおはしのブログ

大学生Webライターのブログ

リズムを意識した文章の作り方

こんにちは。

大学生Webライターのおおはしです。

 

前回の記事では、「翻訳すること」の有用性や効果について紹介しました。

 

さて今回の記事では、「リズムの良い文章を作り方」に焦点を当てて紹介します。では、リズムのある文章とは、どのような文章を指すのでしょうか。

 

 ここで、リズムのある文章を、「読みやすい文章」と定義します。

 今回紹介するのは、「リズムの良い文章」、言い換えて、「読者が読みやすい文章」の作り方についてです。

 

ここで読みやすい文章とは、脳への負担が少ない文章を指します。

リズムのある文章を作るにあたって最初に紹介しておきたいのが、「二つの思考」についてです。

 

二つの思考

脳への負担を少ない文章を作るために意識したいのが、この二つの思考です。

2002年にノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーマン氏の著書である、「ファスト&スロー」で述べられていた一説です。そこでは、人間の脳に「システム1」と「システム2」という二つの思考が存在すると紹介されています。その二つの思考の意味は以下の通りです。

 

システム1・・・自動的に高速に動く思考。物事を物理的に判断する。

システム2・・・慎重かつゆっくりと動く思考。物事を論理的に判断する。

 

この二つの思考に配慮した文章は、脳への負担が少なくリズムが良い文章となるのです。では、それぞれの思考を考慮した文章の作り方を紹介します。

 

システム1に配慮した文章

 システム1に配慮した文章を作るには、視覚を意識することが重要です。

どのような文章でも、人は文章を読みはじめる前に文章の全体を物理的に判断します。

 

例えば、文字がぎっしり詰まった文章は読む手のモチベーションが下がりますよね。

反対に、適度に空白のある文章は、比較的簡単に読むことが出来ます。

 

そのシステム1に配慮した文章を作るために意識したいのが以下のことです。

  1. 句読点
  2. 改行
  3. 漢字の含有率
  4. 指示代名詞の数
  5. 箇条書き

 

では、それぞれを詳しく紹介します。

 

句読点

結論からいうと、「句読点は1行に1つは入れる」ことを意識するべきです。句読点の有用性は、言うまでもないと思いますが、文章の間にスペースを作ることによって視覚的負担を減らしてくれます。

 

たとえるなら、黒のオセロが並んでいる中に、白が一枚存在している感覚です。これだけで、読み手に一呼吸置かせ、かなり視覚的な負担を減らしてくれます。

 

改行

次に改行です。

句読点が横の空白を作るとしたら、改行は縦の空白を作ってくれます。

また、改行には、「伝えたいことを強調する効果」もあるのです。いくら重要な文章でも他の文章に埋もれてしまえば、伝わることが難しくなってしまいます。

 

そこで改行を使うことで、伝えたい文章を強調することが出来ます。

改行の目安は、「最大5行あたりに一回」を意識すると良いでしょう。

 

漢字の含有率

 漢字の含有率を意識することは、句読点、改行に並んで重要なことです。

オセロの黒のような、画数の多い漢字がずらっと並んでいたら読むことが面倒になりませんか?そこで、難しい感じなどをひらがなにしてあげると、かなり視覚的に負担の少ない文章が書けるはずです。

 

少なくとも常用漢字以外はひらがなに直してあげると良いでしょう。

 

指示代名詞・箇条書き

 4指示代名詞は、システム1だけでなく、システム2にも影響します。

指示代名詞を多く使っている文章では、読みづらく、理解しがたい文章になってしまうので控えましょう。また、視覚的負担を減らし、理解の手助けになる箇条書きを利用することも良いです。

 

以上のことを配慮した文章は、読者にとって読み始めやすい文章になります。

システム1に配慮してあげるだけで、「読者が文章を読まずに去る」ということがなくなるのです。

 

システム2に配慮した文章

システム1に配慮した文章を意識して、次に配慮するのはシステム2の思考です。

システム1と違いシステム2は文章を読んでいる最中に思考します。簡単に言えば、「読者が理解しやすい文章」を作れば、システム2に配慮した文章になるのです。

 

では、読者が理解しやすい文章とは、どのように書けばよいのでしょうか。 

 

ーーー理解しやすい文章を作るには、論理にかなった文章を書けばよいのです。

 

しかし、「論理ってなに?難しいくない?」と感じる人は多いと思います。

たしかに、論理と聞いたら難しい印象を受けますよね。

論理とは、「言葉を相手に伝える理解の架け橋」のようなもので、とても簡単なものなのです。例えば、文章と文章のつながりが支離滅裂な文章では相手に伝えるための架け橋である論理が、破綻している状態であると言えます。

 

つまり論理的な文章とは、この理解の架け橋がしっかりつながっている文章のことを指すのです。

 

接続詞

 では、論理的な文章を書くには何を意識したらよいのでしょうか。

ここでおすすめしたいのが、「接続詞」を意識することです。接続詞とは、文と文をつなぐもので、「しかし」「また」といったようなものです。

 

論理的な文章であればどんな文章にも接続詞が入ると言われています。反対に、接続詞が上手く入らない文章は論理が破綻していると言えるのです。

 

例えば、以下の文章があります。

 

現在、コロナウイルス感染が拡大しています。医療従事者が困っています。私たちは無事です。

 

ひとつひとつの文章は間違っていませんが、どこか違和感を感じませんか?
少し大げさですが、どんな接続詞を入れても支離滅裂な文章になるはずです。

それは、この文章が論理的に破綻している文章だからです。

そこで接続詞を意識することで論理破綻に気づくことが出来ます。

 

必ずしも、「接続詞を多用しろ」ということではありません。接続詞が多い文章だとかえって読みづらい文章になることのほうが多いです。

 

ただ、

「接続詞を意識して文章をつなげる。」

これだけで、簡単に論理的な文章を作ることが出来るのです。

 

音読は、禁断のスパイス

ここまでに、システム1とシステム2に考慮した文章の書き方を紹介しました。

これだけで、とてもリズムが良い文章を書くことが出来るはずです。そこで、それを確認するためにすべきことがあります。それは、音読です。

文章を書く上で、あらゆるアドバイスが、「音読しろ」で片づけられるほどに、音読はとてつもない効果を発揮します。

 

ここで、音読をする際に意識することが二つあります。

 

  1. 読点の位置
  2. 言葉の重複の確認

 

読点は本来、「文章を明確にする」といった働きがあります。

しかし、読点をどの位置に入れるのが正しいのか、意外と難しいですよね。自分では、こう伝わっているだろうと思っていても、読み手には全く違う意味で伝わってしまうことも少なくはないでしょう。

そこで、音読によって自分に客観性を持たせることが出来るのです。

 

実際に音読してみると、「こう伝わっているだろうという文章」と、「耳から入ってくる文章」に大きなギャップを感じることが出来るでしょう。つまり、音読をすることによって自分が意図する箇所に読点が入っているのかを、確認することが出来るのです。

 

次に、言葉の重複を確認することも音読で意識しましょう。同じ言葉が何度も使われると文章のリズムはとたんに悪くなってしまいます。語尾の「です。」が連続して何度も使われている文章はその良い例です。こういった、言葉の重複は、文章を書く上での癖であり気づくことが困難です。

 

書いてみた後、音読をするという作業でその重複を少しでも見つけれらるようチェックすることが大切なのです。

 

まとめ

「システム1とシステム2の思考に配慮すること」「音読で読点、重複語の確認をすること」を紹介しました。これらを意識するだけで、リズムのある文章を作ることが出来ます。今後文章を作るときぜひ意識して書いてみてください。

 

最後まで、読んでいただきありがとうございます。

 

(以下のリンクは私の読んだ本のリンクです。)

 

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